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ミャンマー市場開拓 問われる日本の覚悟

Written By Ngakawa Kyaw on Friday, March 2, 2012 | 1:59 AM

 3月2日(金)7時55分配信
【飛び立つミャンマー】(下)

 欧米の経済制裁に日本政府も西側の一員として協力してきたため、多くの日系企業がミャンマーへの本格的な投資を控えてきたが、すでに事業を展開している 企業もある。その中で、2008年に同国で初めて日系企業の100%出資で設立された「ミャンマーDCR」は、日本語のコンピューターソフト開発を行う最 大手だ。
 同社はミャンマー政府が力を入れてきた情報技術(IT)分野の教育レベルの高さに目をつけ、「ITに明るい人材に日本語を教える方が、日本語がしゃべれ る人にITを教えるよりも効率がいい」(小笠原亨執行役員)として、主にヤンゴン・コンピューター大学の卒業生を採用。日本語を教え、プログラマーなどを 育てる。

 もともと、ミャンマー語は日本語と主語、述語などの語順が同じで、「発音も日本語の方が簡単」(ミャンマー人通訳)。DCRでは入社から1年半で、ほぼ全員が日本語検定2級を取得するまでになるという。

 「ソフト開発の時間は日本の1・5倍程度でも、人件費などを考えるとミャンマーで作る方がコストは半分で済む」(同)

 ヤンゴン中心部にある同社では、総勢180人のプログラマーがノート型パソコンを前に作業していた。社員の平均年齢は24歳で90%が女性。給与は他の外国企業のマネジャー並みといい、就業時間中は一切の私語もなく、キーのタッチ音だけが響く。

 ミャンマーではコンピューターソフト開発はサービス産業に分類されるため、製造業のような輸出税(10%)はかからない。最近は他の日系ソフト開発会社も進出、人材の勧誘合戦も始まっているという。

 安価な労働力を求め、日系企業はこれまで縫製業などの委託生産が多かった。しかし、ミャンマー政府は15年の東南アジア諸国連合(ASEAN)の市場統合を視野に、遅れている自国産業の育成を図るため、日本から知識集約型産業の進出を求めている。

 ◆受け入れ側も課題

 日系企業のミャンマー進出動向に詳しい小丸佳憲・ミャンマーユタニ社長は、「最近はベトナムやカンボジアに生産拠点を置く企業が、投資の重点をミャンマーに移そうと視察にくるケースが多い」という。

 ただ、安価な労働集約型の縫製や部品工場がなお多く、ミャンマー側の思惑とは必ずしも一致していない。

 さらにミャンマーは、電力や水、交通などのインフラが未整備で、高度な技術を持つ産業を受け入れる基盤は整っていない。法制面での課題も多い。

 テイン・セイン大統領が進める現在の民主化が、今後も続くか心配する声も少なくない。民主化路線への抵抗勢力は根強く、「改革の恩恵をできるだけ早く国民に示さなければならない」(ミャンマー政府高官)との声もあがる。

 ミャンマーの民主化と国民生活向上を支援しつつ、ビジネスチャンスを広げるには、日本政府の姿勢と企業の覚悟が問われている。(宮野弘之)
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