Home » , , » NEXI 3損保タイ現法と再保険協定 ミャンマー輸出を支援

NEXI 3損保タイ現法と再保険協定 ミャンマー輸出を支援

Written By Unknown on Sunday, May 6, 2012 | 7:06 AM

 5月6日(日)7時55分配信

 独立行政法人の日本貿易保険(NEXI)が今夏をめどに三井住友海上火災保険など大手3損害保険会社のタイ現地法人と、3社が日系企業向けに販売する輸出保険に100%の再保険を引き受ける業務協定を結ぶことが5日分かった。農業機械や建設機械メーカーが相次いでタイからミャンマー向けなど第三国への大型輸出を検討し、事前の引き合いが多いことに対応する。輸出先企業の倒産などのリスクをカバーし、輸出振興を後押しする。

 NEXIは今年1月、ミャンマーの発電所やセメント工場の改修プロジェクト向けの銀行融資に対する貿易保険を8年ぶりに再開した。すでに5億ドルの引き受け枠を表明済みだ。これと合わせて、再保険でASEAN(東南アジア諸国連合)の一大生産拠点であるタイ経由でミャンマーの市場開拓を狙う日本企業を支援する。

 これまで、タイからの中東・アフリカなど新興国向け輸出は、企業が自らリスクをとるか、欧州の保険機関などが再保険を引き受けていた。ところが、欧州金融危機で各社とも事実上、引き受けを停止している。NEXIが再保険を肩代わりすることで、洪水被害で経営体力が低下する損保各社のリスクを肩代わりし、顧客の日系企業の輸出リスクを引き受ける。

 ミャンマーでは日本の技術への信頼性が高い。かつてはアジア最大のコメ輸出国だったミャンマーは国内総生産(GDP)に占める農業の割合が約3割と高い。農機メーカー各社は、価格競争力のあるタイ工場からの製品輸出を検討。大手商社もタイの現地法人を通じた建機などの輸出を模索している。ミャンマーは欧米の経済制裁解除を見越した海外企業との競争が激化しており、NEXIは代金回収リスクを懸念する日本企業を後押しする。

【用語解説】NEXIによる再保険

 損害保険会社は引き受けた保険の一部や全部を別の保険会社に「再保険」に出し、リスクの一部を移転。自然災害や戦争などによる巨額の保険金支払いに備えている。NEXIは国が定める貿易保険法で、国内企業にしか貿易保険を付けられないことになっているが、損害保険会社の海外現地法人が販売する貿易保険に全額再保険する形であれば事実上可能となる。
Share this article :

0 comments:

Post a Comment

 
Support : Information Network by Nakakawa
Copyright © 2013. オンラインサービス業のニュース - All Rights Reserved
Created by Morinaka
Proudly powered by Blogger