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<スーチー氏>投資企業に汚職根絶訴え 初の国際会議で演説

Written By Unknown on Friday, June 1, 2012 | 5:02 AM

6月1日(金)20時52分配信
 【バンコク春日孝之】タイを訪問中のミャンマー最大野党「国民民主連盟(NLD)」の党首アウンサンスーチー氏は1日、バンコクで開催中の世界経済フォーラム東アジア会議で演説した。ミャンマーの改革開放の動きに伴い、外国投資が急増しつつある中、「一般国民の生活向上につながるよう留意してほしい」と述べ、汚職や貧富の格差の拡大を招かないよう最大限の配慮を求めた。

 軍政下で15年に及ぶ自宅軟禁下にあったスーチー氏が国際会議に出席するのは初めて。スーチー氏は、ミャンマーの国家再建に向けて「改革は後戻りできない」と述べ、改革を下支えするためにも「雇用創出」と「職業訓練」の重要さを指摘し、外国企業の積極的な投資を歓迎する意向を表明した。

 だが、その前提として「特定グループだけの利益になってはならない。さらなる不平等や汚職に道を開くものであってはならない」と強調した。

 ミャンマーでは、昨年3月の民政移管に伴い発足したテインセイン政権が改革を急速に進めている。軍政下ではびこった「あしき遺産」として「汚職」を挙げ、腐敗根絶を掲げている。

 この国は世界の最貧国(国連指定)に位置づけられる。スーチー氏は「(改革を進めればいずれ)近隣諸国に経済面で追いつけるだろうが、それは唯一、汚職への取り組みを最優先すればということだ」と語った。

 世界経済フォーラムのシュワブ会長との対談で、「外国への一歩」を刻んだ印象を尋ねられたスーチー氏は「(搭乗機の)機長に招かれコックピットから見たバンコクの夜景に魅了された」と答えた。

 ミャンマーでは、相次ぐ停電に、全国規模で国民が一斉にロウソクをともす抗議行動が続いていると紹介。「30年前、バンコクとラングーン(現ヤンゴン)の夜景に違いはなかったが、今や(ミャンマーには)エネルギー政策が必要だ」と続けた。

 スーチー氏は演説後の会見でも投資を巡り「(それぞれの案件が)どのような過程で誰が決定し、誰の利益になるか、透明性を重視してほしい」とも述べ、富の偏在が国家の新たな不安定要因にならないよう、改めて慎重さを求めた。
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